へっぽこVSシリーズ第5弾「サイゾーVSデューテ」(番外編)
えー、今回から舞台がリゲルの森ではなくなったため、前振りは無くなります。
あしからず・・・。(^^;
--デューテがリゲルの森に入った真相--
サイゾーとデューテの対決が始まる少し前のこと・・・。
リュートとデューテが2人で何やら話していた。
「なぁ、デューテ。そう言えば、どうしてリゲルの森に1人で入ったんだ?」
「最初は・・・ママの声が聞こえたの。」
「えっ?」
「なんかね・・・『あなたの大切な人が苦しんでいるわ。助けてあげなさい』って。」
「それでね、この指輪が急に光りだして、森の中を指したんだ。」
「指輪って・・・例の?」
「うん。お兄ちゃんには話したよね。ママの・・・形見だって。」
「つまり・・・母さんが『何らかの理由』でデューテを導いた、ってことか?」
「たぶん・・・。」
「で? 森に入ってからどうなったんだ?」
「うーん、ちょっとうろ覚えなんだけど・・・。」
「指輪の光をずーっと追っていったらあの小屋に着いたの。」
「ふんふん。」
「そしたら・・・ガーゴイルがいたの。」
「!? なんだって?」
「でもね、この後はよくわからないの。」
「気がついたら、小屋の中にいて、サイゾーお兄ちゃんが目の前にいて、怖い人たちが睨んでて・・・。」
「で、そこからあとはサイゾーが言ったとおりってことか。」
「うん・・・。」
そして、対決の時は迫る・・・。
--お待ちかね? 『サイゾーVSデューテ』--
※勝負の審判はアルムということで読んでください
「もう一回ルールの確認をするよ。」
「ターン無制限1本勝負、2人以外は手出し不可能、暴走モード。」
「これでOKだね。」
「無論!」
「OK!」
「あ、それとデューテが『祈りの指輪』を装備してるから、サイゾーも何か装備できるよ。どうする?」
「ククク・・・忍が頼るのは己の剣のみよ。」
「・・・うーん、すでに暴走してるねぇ。」
「タタラサマニ・・・サカラウモノ・・・コロス」
「・・・こっちも暴走してるし。」
「ま、いいや。勝負開始!」
カーン。(ぉ
先に仕掛けたのはサイゾー。
素早くデューテの懐に潜り込んでの一撃を繰り出す!
「グッ・・・ヤルナ・・・」
デューテも呪文の詠唱を完了させる。
「・・・オーラ!」
「ふん、ぬるいわ!」
しかし、サイゾーは難なくかわす。
「・・・とどめだ!」
サイゾーが再び斬りかかる。デューテは最初の一撃と魔法による消耗で既に瀕死の状態だ。
勝負は着いたかに見えた。
だが・・・。
カキーン!
「なっ!?」
サイゾーの放った一撃はデューテに届く寸前で弾かれてしまった。
「ばかな・・・そやつの実力で魔法障壁を張れるはずが・・・。」
すると・・・、
「・・・デューテを傷つけようとするものは、何人たりとも許しません・・・。」
そう言って、デューテの持つ指輪・・・「祈りの指輪」から一人の女性が現れる。
だが、暴走中の2人はそれが誰なのか気付かない。
「あれは!? 母さん!」
とリュートが叫んだ。
しかし、やはり暴走中の2人には聞こえないようである。
「くそっ、この程度の障壁など!」
サイゾーは必死に斬りかかる。
だが、予想外の事態にいつもの冷静さが失われていた。
「ククク・・・モラッタ!」
そのスキをついてデューテが詠唱を完了させる。
「!? し、しまった!」
「オソイ・・・オーラ!」
そして、サイゾーは光の螺旋に巻き込まれ・・・。
「勝負あり!」
「勝者、デューテ!」
その一言で、デューテとサイゾーは体の力が抜けたように倒れてしまった。
※暴走モード解除ってことで。(笑)
--それから--
サイゾーは本陣の救護室で目を覚ました。
「・・・また、負けてしまったか。」
「あの程度で冷静さを失うとは・・・まだまだ修行が足りないな。」
そこへシルクが現れ・・・
「あら、目が覚めたみたいね。」
「・・・皆の前で無様な姿を見せてしまったようだな。」
「ま、気にしないほうがいいわよ。」
「ホントは、あの子に勝てる人なんて一人もいないんだから。」
「お主でも・・・か?」
「無理よ。あの子に勝つことは、あの子の母親に勝つことなのよ。」
「それに、あの子自身、とんでもない潜在能力の持ち主なんだから。」
「なるほど・・・な。」
・・・
「ところでデューテは?」
「ああ、あの子は別の部屋で休んでるわ。ちょっと疲れたみたいね。」
「ま、リュートがついてるから大丈夫でしょ。」
「リュートか・・・。彼はデューテの・・・本当の兄なのだろう?」
「そうよ。タタラからデューテを助けたのも彼の活躍ね。」
「そうか・・・。もう、私の兄としての役割も終わったのかもしれんな。」
「あら、どうしてそう思うの?」
「私はあくまで『約束』のためにデューテの兄として振舞ってきたのだ。」
「本当の兄が見つかった今、その『約束』を守る必要は無いだろう。」
「そんなことは無いと思うわよ。」
「・・・なぜだ?」
「それはあくまであなたの考えでしょう。デューテはそう思っていないんじゃないかしら?」
「しかし・・・。」
「それとも、デューテと過ごした2年間はその程度のものだったの?」
「そんなことはない!」
「だったら、その2年間を信じてもいいんじゃない?」
「・・・そうだな。・・・ありがとう、シルク。」
「どういたしまして。」
と、そこにアルムが現れた。
「あ、サイゾー、気がついたんだね。体は大丈夫?」
「ああ、問題ない。戦闘にも支障はないだろう。」
「よかった。明日から『恐山』の探索に入るから、よろしく頼むよ。」
「うむ。『恐山』の地理ならばまかせておけ。」
「じゃ、今日はゆっくり休んでおいてね。おやすみ。」
----------
結局負けてしまったサイゾー。
だが、失意に陥る暇もなく、リゲル山脈の難所『恐山』が立ちはだかる。
ヌイババに対抗するための武具「魔封じの盾」はこの山にあるのだ。
はたしてサイゾーはヌイババを倒すことができるのか?
バレンシア大陸編、感動?の最終回『サイゾーVSヌイババ』に続く。
<製作後記>
※この色の文は作者ツッコミです。
うーん、対決シーンが少ないなぁ。(^^;
ちなみに今回通してののネタは「祈りの指輪」です。
最初は「サイゾーが気づいた所でデューテが現れてイキナリ対決」という感じで考えてたんですが、
「祈りの指輪」の裏設定を考えていくうちにそっちの話を書きたくなってしまい、
いつのまにか膨大な文章になってしまいました。
オリキャラも出ましたしねぇ。(笑)
なお、今回の最後で次は『恐山』ということで終わってますが、ここは飛ばしてしまう予定。(謝)
書いてたら前中後どころの量じゃないと思うので・・・。(汗)
つーわけで、次回はイキナリ『ヌイババの館』から始める予定です。